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安濃田 良成
原子力システムニュース, 10(1), p.12 - 18, 1999/00
ROSA計画は、LOCA時の原子炉内の熱水力挙動、特にECCSの有効性やそれに及ぼす各種因子の影響を把握し、LOCA時における原子炉の安全裕度を定量的に評価し、解析コードを開発・検証する目的で、1970年以来約30年間、研究の重点を移しつつ実施されている。現在は、その第5期目のROSA-V計画を実施中であり、おもにシビアアクシデント防止など次世代軽水炉の安全性に関する研究を行っている。その研究の一環として、米国原子力規制委員会との国際協力により、次世代軽水炉AP600の安全性確証試験をROSA計画大型非定常試験装置(LSTF)を用いて実施した。確証試験の結果、AP600の受動的安全系がおおむね予想通りに作動し、炉心冷却が維持されることを確認した。また、種々の重要な現象が確認されたが、炉心の冷却性に問題を及ぼすほどではないことが確認された。
田坂 完二; 村尾 良夫; 小泉 安郎
日本原子力学会誌, 26(12), p.1037 - 1055, 1984/00
被引用回数:1 パーセンタイル:19.12(Nuclear Science & Technology)1970年以来原研で行われたLOCA/ECCS実験研究の主要成果をROSA-II,III計画と大型再冠水効果実証試験計画を中心に記す。ROSA-II計画においてはPWRの体積比約1/400の装置を用い、大破断を中心にPWR-LOCAの総合実験を行った。非常に有効な改良ECCSが見い出され、有効性が実験で認められた。大型再冠水効果実証試験計画ではPWRの再冠水過程を実験炉の体積比約1/20の大型装置を使い、詳しく調べている。在来のECCSのコールドレグ注入による炉心冷却効果の有効性が確められた。ROSA-III計画においてはBWRを体積比約1/400で模擬した装置を用い、BWR-LOCAの総合実験を破断面積と破断位置を変えて幅広く行った。幅広いスペクトルの実験結果からBWRのECCSの大きな安全余裕が確認された。3つの装置の炉心はいずれも電気加熱のヒータピンで模擬されている。
中村 秀夫
no journal, ,
軽水炉へ適用する熱水力の方法、実験、ベンチマークを扱う国際会議のワークショップへ、これまでに実施してきた軽水炉事故時の炉心冷却や熱水力挙動に関するROSA計画の成果を話題提供する。特に、熱水力解析コードの予測精度の考え方について、LSTFでの中破断事故やTPTFでの水平配管流動様式遷移実験など事故現象の模擬実験の結果や、原子力機構が主催したOECD-NEA ROSA計画のブラインド解析の経験を基に、議論のための視点を提供する。
中村 秀夫
no journal, ,
軽水炉へ適用する熱水力の方法、実験、ベンチマークを扱う国際会議のワークショップへ、これまでに実施してきた軽水炉事故時の炉心冷却や熱水力挙動に関するROSA計画の成果などを話題として提供する。特に、熱水力解析コードの予測精度やスケーリングの考え方について、LSTFでの中破断事故やTPTFでの水平配管流動様式遷移実験など事故現象の模擬実験の結果や、原子力機構が主催したOECD-NEA ROSA計画のブラインド解析の経験など、議論のための視点を提供する。